「好き」で始めた音楽は、いつしか自分自身を「自由」にさせるツールになった。
Music Planet(ミュージックプラネット)に参加したアーティストの、個性に迫る特集インタビュー。今回は、等身大の「自分らしさ」を音楽で表現する、J.Nさんの背景に迫ります。
J.N
会社員をしながら、大阪を拠点に活動するシンガーソングライター。自身で制作した楽曲やカバー楽曲のSNS配信、オフラインライブへの出演など精力的に活動中。2023年9月には、WILD BUNCH FEST. 2023にも出演。
音楽をやる理由は「好き」だけでいいと気づいた
—まずは、音楽の原体験を教えてください。
保育園の頃だったと思うんですけど、おばあちゃんが大塚愛さんの『さくらんぼ』のCDを買ってくれて。小学校3〜4年の頃には、歌うことが大好きな女の子になってましたね。母もカラオケが好きなのでよく一緒に行ったりして。目立ちたがりというわけではなかったですけど、10年間くらいピアノを習っていたので発表会もありましたし、人前で歌うことには抵抗がなかったですね。
—歌手になりたいと思ったのはいつごろですか?
小学校6年生の時には、歌手になりたいって言っていた記憶があります。歌うことが大好きだったので、歌手になる夢にシンプルに結びついたというか。ただ、中学・高校と進学するにつれて、世の中が少しずつ見えてくるんですけど、職業として音楽をやっていくのは難しいという考えが大きくなっていきました。
当時はBUMP OF CHICKENさんやONE OK ROCKさんにハマっていて、これだけ売れるためには何かを犠牲にしなきゃいけないんだろうっていう考えがあって、音楽だけをやり続けられる自信はなかったですし、とても難しいことなんだろうなと思ってました。
—それでも、歌手になる夢は捨てきれなかった?
そうですね。大学に入ってからサークルでバンド活動を始めるんですけど、自分たちでライブを企画したり運営することがとても楽しかったんです。PAとか照明も自分たちでやっていて(笑)。勉強、バイト、バンド活動と毎日大変だったけど、本当に良い経験になりましたね。
サークル以外の場所でバンドを組んでいるメンバーもいたんですが、オリジナル楽曲を作っていたり、頻繁にライブをやっていたり、そんな姿を見て、好きを極めてもいいんだなっていう気付きがありましたし、同時に羨ましさもありました。
—社会人になってからはいかがですか?
やっぱり、仕事にするのは難しいなって思っていました。社会人になると今までにないストレスも溜まったりして、非日常的なところで発散したくなったんですけど、ある時に好きなアーティストのライブを見に行ったら、歌いたい衝動を思い出しちゃいましたね。
—そこで、ミュージックプラネットと出会ったと。
はい、自信はなかったですけど、もしダメだったとしてもそれがバネになるって信じて、勇気を振り絞りました。むしろ、どうにでもなれ!みたいな感覚だったかもしれない(笑)。
—その結果、見事合格となりました。
嬉しかったですし、ディレクターさんのお話を聞いて、プロジェクトにとても魅力を感じましたね。音楽=プロのイメージが強かったんですけど、それとは違う可能性もあるんだなって。あと、オリジナル楽曲を作って終わりじゃないというのが魅力的でした。
音楽は「自由」そのもの、正解はないから自分らしさだけでいい
—いざプロジェクトが始まって、いかがでしたか?
プロデューサーの葉山さんと打ち合わせさせていただいた時、細かく要望を伝えたんですけど、初めてデモを聞いた時これだ!って思いましたね。こだわりが本当に形になった、すごい!って。
—『Got To Go』から、こだわりというか“意思”を感じました。
あ、わかります?(笑) 直接的な言葉を使わずに、フレーズのニュアンスというか、歌詞には本当にこだわりました。自分がオーディションに参加した時の想いを歌詞に込めたんですが、くどい感じにはしたくなかったので、聴いてくれた人の心に少し引っ掛かるくらいの、ポジティブなイメージが伝わればいいなと思ってました。
—プロジェクト参加前後で何か変化したことはありますか?
音楽をやるヒントが増えましたね。練習する頻度もそうですし、一生懸命曲作りをする気にもなれた。時間はかかりましたけど、それが形になった時は嬉しかったです。大学生ぶりに、バンドを組んだ時期もあったりとか。そういう意味では、ミュージックプラネットでの経験によって音楽との向き合い方を知ることができたのかもしれません。
—そんなJ.Nさんですが、今後はどのような活動をしていきたいですか?
新曲も出したいし、ライブもしたいですね。SNSも本格的に始めていこうかなって思っていたり、あとDTMにも挑戦してみたいです。そうやって、少しずつでも自分のペースで音楽活動を続けていくうちに、色々なことにチャレンジできたらいいなって思います。
いつか、歌だけでなく照明やステージセットも含めて世界観をしっかり作り込むような、総合的な一つの作品づくりをしてみたいですね。椎名林檎さんのような。万人に受けなくても、刺さる人に刺さってくれて、その人が一歩踏み出せるような音楽を提供できるアーティストになりたいです。
—最後に、J.Nさんにとって音楽とはなんでしょう?
音楽の面白いところって、自由で正解がないというか、自分の答えでいいっていうことだと思うんです。音楽は表現のツールですし、アートとかと一緒だと思うんですよね。「好き」って伝えたい時に、言葉にはできなくても想いを込めた作品にはできるじゃないですか。
私自身、歌うこともあれば聴くだけの時もある。アウトプットしても、受け取るだけでもいいんですよね。もっと言うと、音楽でお金を得ることもできるし、取らなくてもいい。 だから、私にとって音楽は、等身大で表現できる「自由」そのものですね。
「好き」という気持ちだけで気軽に活動を始められるように
ミュージックプラネットは、スポーツと同じように「好き」という気持ちだけで、もっと気軽に音楽を楽しめる世の中にしたい、という想いのもと誕生しました。J.Nさんのように、働きながらでも、自由に自分のペースで、好きな音楽を楽しみたい、という人も引き続きサポートしていきます。歌手活動に正解はありません。人それぞれに合ったサポートや活動環境をミュージックプラネットが提供していきます。皆さんからのご応募をお待ちしております!